エアコンの電気代を節約する方法7選|設定温度・風量・つけっぱなしを設備のプロが解説

❄️ 空調設備

「夏になるとエアコンの電気代が高くて困る」

「冷房をつけっぱなしにしたほうがいいの?」

「設定温度を何度にすれば電気代を節約できる?」

夏場になると、エアコンの電気代が気になる人も多いと思います。

エアコンは家庭の電気使用量に大きく関係する設備のひとつです。

だからといって、暑いのを我慢してエアコンを使わないのはおすすめできません。

大切なのは、必要な冷房を使いながら、無駄なエネルギーを減らすことです。

この記事では、設備の仕事に携わってきた経験から、エアコンの電気代を抑えるために確認したいポイントを紹介します。


エアコンの電気代を節約する方法7選

エアコンの電気代を抑えるためには、設定だけではなく、エアコン周辺の環境も重要です。

今回紹介するのは次の7つです。

  • 設定温度を適切にする
  • 風量を「弱」ではなく「自動」にする
  • フィルターを掃除する
  • 室外機の周辺を整理する
  • サーキュレーターを活用する
  • 窓から入る熱を減らす
  • 古いエアコンは買い替えを検討する

順番に見ていきましょう。


① 設定温度を適切にする

冷房の設定温度を下げるほど、エアコンには大きな負荷がかかります。

「暑いから、とりあえず18℃!」

という設定にしても、必ずしも効率よく部屋が冷えるわけではありません。

エアコンは基本的に現在の室内温度と設定温度の差を感知して、設定温度になるまでは全力運転をします。

室温が35℃の場合、設定温度を18℃にしたからといって、25℃設定よりも必ずしも効率よく25℃まで冷えるわけではありません。

目標温度を必要以上に低く設定すると、設定温度に到達した後も冷房運転が続き、余分な電力を消費することがあります。

まずは無理のない範囲で設定温度を調整し、室温や湿度を確認しましょう。

重要なのは、設定温度の数字だけで快適さを判断しないことです。

同じ室温でも、湿度や風の有無によって体感温度は変わります。


② 風量は「弱」より「自動」が便利

電気代を節約しようとして、風量を常に「弱」にしていませんか?

実は、風量を弱くすることが必ずしも効率的とは限りません。

エアコンの自動運転では、室温に応じて風量を調整してくれます。

最初は強めに運転して室温を下げ、その後は風量を落として温度を維持する、といった運転ができます。

そのため、基本的には風量を「自動」にして、エアコンに任せる方法も有効です。

筆者も、風向の設定はよく変えますが風量はずっと自動固定です。


③ フィルターを掃除する

エアコンのフィルターにホコリが詰まると、空気を吸い込みにくくなります。

するとエアコンが本来の能力を発揮できなくなる可能性があります。

フィルターは定期的に確認しましょう。

特に、

  • ペットを飼っている
  • 部屋にホコリが多い
  • エアコンを長時間使用する

といった家庭では、汚れやすくなります。

掃除するときはエアコンの電源を切り、安全に作業してください。

フィルターが詰まるとどんなことが起こるかは前の記事でも紹介しているので参考にしてみてくださいね。


④ 室外機の周辺を整理する

冷房では、室内の熱を室外へ逃がす必要があります。

その役割を担っているのが室外機です。

室外機の周辺に物を置いたり、空気の流れを妨げたりすると、熱を逃がしにくくなることがあります。

室外機は、

「置いてあるだけの機械」ではなく、エアコンの冷房能力を支える重要な設備」

と考えてください。

室外機を囲って遮熱したり、水をかける豆知識動画をよく見かけますがこれらには落とし穴があります。

室外機を囲う→室外機の遮熱には効果的ですが、放熱を阻害すると電気代が上がる

室外機に水をかけると一時的に熱交換器の温度を下げられる可能性がありますが、メーカーが推奨している方法とは限りません。

水道水に含まれるミネラル分が熱交換器に残ったり、電装部品などに水がかかったりするリスクもあります。

エアコンは本来、水をかけて冷却することを前提に設計されたものではないため、基本的にはおすすめしません。

上記2点は設備営業時代、ネットの情報を参考に実際にやってしまっている方がかなりいらっしゃったので要注意です。

エアコンメーカー各社作りが微妙に違うので、一概にこれといったアドバイスはできません。

筆者個人的には

設置時に室外機を日陰に置く

日陰への設置が不可能であれば日よけの設置

これくらいで済ませるのが一番かと思います。

何事もやり過ぎは逆効果になることもあります。


⑤ サーキュレーターを活用する

冷たい空気は比較的下にたまりやすいため、部屋の広さや形によっては温度ムラが発生します。

そこで活用したいのがサーキュレーターです。

空気を循環させることで、部屋全体の温度ムラを減らせる可能性があります。

ただし、サーキュレーターを置けば必ず電気代が安くなるわけではありません。

目的は、エアコンの冷気を部屋全体に効率よく行き渡らせることです。

ここからは少し専門的なお話になりますが、一般的なルームエアコンは温度を感知するセンサーがエアコン本体についています。

ダイキン公式サイトの分解図を見ると、エアコン内部に温度センサーが配置されていることが分かります。

空気の仕組みとして、暖かい空気は軽いので上に貯まり、冷たい空気は重いので下に貯まりやすいです。

つまり、空気を循環させないと以下のようなことが起こります。

夏→冷たい空気が下に貯まるので、人が適温だと感じても温度センサーはまだ設定温度になっていないと判断してガンガン冷やし続ける→設定温度より寒く感じる&電気代UP

冬→暖かい空気が上に貯まるので、人が適温だと思う温度の前にエアコンが暖めることをやめてしまう→設定温度より寒く感じる&電気代UP

ということが起こります。

より高性能なモデルであればそのあたりの制御もうまく設計された製品もあると思いますが、一般的な賃貸住宅には一番安いモデルのエアコンがついているので、サーキュレーターで空気を循環させる技の活用機会は大いにあると思います。

※筆者はサーキュレーターの音がうるさいので、夏は風向を上向き、冬は風向を下向きにして運用しています。参考までに。

設備の効率だけを追求するのではなく、快適性とのバランスも大切だと考えています。


⑥ 窓から入る熱を減らす

エアコンの能力だけを考えるのではなく、部屋に入ってくる熱を減らすことも重要です。

特に夏場は、窓からの日射によって室内温度が上がります。

カーテンやブラインドなどを活用して、直射日光をできるだけ室内に入れないようにしましょう。

同じカーテンやブラインドでも遮熱効果がより高いものを選ぶのがおすすめです。

可能な限り熱は遮断した方が電気代は安くなります。

エアコンで冷やす前に、部屋が暑くなりにくい環境を作る。

これも立派な省エネ対策です。


⑦ 古いエアコンは買い替えを検討する

エアコンは長く使える設備ですが、年数が経過すると性能や省エネ性能が現在の機種と異なる場合があります。

また、

「最近、電気代が高くなった」

「以前より冷えにくい」

「修理することが増えた」

という場合は、修理だけでなく買い替えも選択肢になります。

ただし、古いからといって必ず買い替えたほうが得とは限りません。

本体価格、電気代、使用時間、今後何年使うかなどを考えて判断しましょう。

特に2027年にはエアコンの省エネ基準が変わり、買い換え時にかかる金額がかなり高くなります。

最近エアコンを設置したのであれば焦って買い換えするよりも、今あるものを長く使えるようにメンテナンスを適切に行うことの方が重要です。


エアコンは「つけっぱなし」と「こまめに消す」どっちが得?

よく聞かれるのが、

「エアコンはつけっぱなしのほうが電気代が安い?」

という疑問です。

結論からいうと、どんな状況でもつけっぱなしが得になるわけではありません。

外気温、部屋の断熱性能、エアコンの性能、外出時間などによって変わります。

短時間の外出であればつけっぱなしが有利になる場合もありますが、長時間誰もいない部屋を冷やし続ければ、その分の電力を消費します。

「つけっぱなしが正解」と決めつけず、使用状況に合わせて判断することが大切です。

細かい電気代や外気温・断熱性の話をすると、着地点が見えなくなってしまうので、様々な環境に設置されたエアコンを見てきた筆者が導き出した運用法を参考までに紹介します。

リビングの場合

仕事等で一日中外出するとき→エアコンを切って外出

簡単な買い物や、外食等の短時間の予定→エアコンつけっぱなし

ほかの部屋の場合

部屋の使用時のみエアコンをつける

上記の運用にしています。

しかし最近の夏の暑さは耐えがたいものがあるので、経済的に余裕のある方であればつけっぱなしの方が快適な暮らしはできそうですよね。。。


まとめ

エアコンの電気代を節約するために、まず確認したいポイントは次の7つです。

  • 設定温度を適切にする
  • 風量を自動にする
  • フィルターを掃除する
  • 室外機周辺を整理する
  • サーキュレーターを活用する
  • 窓から入る熱を減らす
  • 古いエアコンは買い替えも検討する

無理にエアコンを我慢するのではなく、効率よく冷やせる仕組み・空気の循環・適切なメンテナンスを考えるのが省エネの基本です。

エアコンそのものだけではなく、部屋や窓、室外機なども含めて建物全体で考えてみましょう。


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また、エアコンの買い替えを検討している方は、次の記事も参考にしてください。

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